イズミ株式会社

2010/11/16 火曜日

すごい弁当力!(佐藤剛史著)

Filed under: — webizumi @ 13:32:14

■2010年11月16日

 

 「弁当」と聞いて何をイメージしますか?

 

 節約という意味が大きいとは思いますが、会社にはいつも弁当を持ってきています。

 

 妻の味です。

 

 実家にいる頃は、母の味でした。

 

 当時母は 家族の中で一番最後に寝て、一番最初に起きて朝食や弁当を作っていました。

 

 この本にはこう書かれています。

 

 「 料理にはその料理を作るのに費やしたその人の時間、命が入っている 」

 

 この言葉を読んで 今食べている弁当、昔作ってもらった弁当を思うと感謝せずにはいられません。

 

 自分の子供には 母の味だけでなく、時々 父の味も入れてもらえるように、いや入れてもらいたいと思います。

 

 料理や弁当だけでなく、どんなものも それを作るのに費やしたその人の時間、命が入っていると思えば とても大事なものに思えてきます。

 

 この本の中では「弁当の日」という 親は決して手伝わず、子供だけで作るというルールで行われるイベントを作り、教育につながっているという話が書いてあります。

 

 その「弁当の日」を経験して 竹下先生から子供達へ言った言葉として書かれている文がとてもいいのでそのまま紹介します。

 

   ——————–

 

 食事を作ることの大変さが分かり、家族を有り難く思った人は優しい人です。

 

 手順良くできた人は、給料を貰える仕事についたときにも、仕事の段取りのいい人です。

 

 食材が揃わなかったり、調理を失敗したりしたときに献立の変更ができた人は、工夫できる人です。

 

 友だちや家族の調理のようすを見て、技を一つでも盗めた人は、自ら学ぶ人です。

 

 こまやかな味の違いに調味料や隠し味を見抜いた人は、自分の感性を磨ける人です。

 

 旬の野菜や魚の、色彩・香り・触感・味わいを楽しめた人は、心豊かな人です。

 

 一粒の米・一個の白菜・一本の大根の中にも「命」を感じた人は、思いやりのある人です。

 

 スーパーの棚に並んだ食材の値段や賞味期限や原材料や産地を確認できた人は、賢い人です。

 

 食材が弁当箱に納まるまでの道のりに、たくさんの働く人を思い描けた人は、想像力のある人です。

 

 自分の弁当を「おいしい」と感じ「うれしい」と思った人は、幸せな人生が送れる人です。

 

 シャケの切り身に、生きていた姿を想像して「ごめん」が言えた人は、情け深い人です。

 

 登下校の道すがら、稲や野菜が育っていくのを嬉しく感じた人は、慈しむ心のある人です。

 

 「あるもので作る」「できたものを食べる」ことができた人は、たくましい人です。

 

 「弁当の日」で仲間がふえた人、友だちを見直した人は、人と共に生きていける人です。

 

 調理をしながら、トレイやパックのゴミの多さに驚いた人は、社会を良くしていける人です。

 

 中国野菜の値段の安さを不思議に思った人は、世界を良くしていける人です。

 

 自分が作った料理を喜んで食べる家族を見るのが好きな人は、人に好かれる人です。

 

 家族が手伝ってくれそうになるのを断れた人は、独り立ちしていく力のある人です。

 

 「いただきます」「ごちそうさま」が言えた人は、感謝の気持ちを忘れない人です。

 

 家族が揃って食事をすることを楽しいと感じた人は、家族の愛に包まれた人です。

 

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 こういう教育、言葉は色々な人に響くのではないでしょうか。

 

 大事なことがたくさん書いてあって、何か一つでも見つけられたら きっと子供達の自己肯定感を高めると思います。

 

 この言葉は 人生、仕事においても充分 価値ある言葉だと思いました。

 

 すごい弁当力! ですね。

 

 

 

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