一歩を超える勇気(栗城史多著)
■2010年9月14日
162センチ・62キロ、腕力・脚力・肺活量すべて平均以下という体で、六大陸の最高峰を単独登頂したり、3つの8000メートル峰の単独・無酸素登頂を成し遂げてきた著者。
また 特別なコネもなく、企画作りから売り込み・資金集めも自らやっている著者。
高校卒業後も夢や目標はなかったという どこにでもいそうな青年が、若くして亡くなった母への思いに奮起し、家業の眼鏡屋は副業で「町づくり」が本業と言っていた父の影響から夢を持つことの大切さを知る。
何度も命を落としそうになりながら、周りの協力、自分の気力、そして時には強運で乗り越えてきた。
「冒険の共有」という夢を持ち、不可能と言われているエベレストからのインターネット中継をやることで 人間の持つ「不可能という心の壁」を取っ払いたい。またそれによって誰かの一歩を踏み出す勇気になりたい。それこそが冒険家の役割でもあるという。
生きることは「希望(夢)を持ち、行動すること」だ。
登頂に至るまでの興奮と不安がありのままに書いてあり、また読者に向けた希望に満ちたメッセージも多く、勇気を与えてくれる1冊でした。