憚りながら(後藤忠政著)
■2011年2月22日
憚る(はばかる)とは 遠慮する・つつしむといった意味なのですが、文中では憚っているとは思えないハッキリとしたものいいで痛快です。
著者は元山口組後藤組組長で、現在は仏の道という異色の経歴の持ち主。
関わった事件が山一抗争、伊丹十三襲撃、武富士事件などなど有名なものがたくさんあり、他にも大物演歌歌手との付き合い、創価学会との攻防など波乱に満ちた人生録です。
「仁義なき戦い」を思わせるヤクザのバイオレンスなシーンが何度も出てくるのですが、そんな極限状態から生まれる「大義」「覚悟」「決意」などに共感してしまう所もありの、何とも男くさい本でした。
遠くから見ると簡単に命をかけたり、人生をかけたりしているように思えますが、何とも極太な人生物語でした。