ブタがいた教室
■2011年6月18日
「先生はこのブタを育てて、最後にはみんなで食べようと思います。」と 星先生(妻夫木聡)が小6のクラスに提案し、ブタに”Pちゃん”と名前をつけ育てていく中で、「食肉センターに送る」「3年生に引き継ぐ」という2つの意見に分かれ、自分達の答えを出していくお話しです。
Pちゃんと ずっーと一緒にいたいという クラスみんなの理想が一致しているのですが、卒業という別れが迫る現実の中で、とても悩みます。
多少のハプニングがありながらも、生徒一人一人がそれぞれの愛情を持って育てたPちゃんを生かす方法を模索します。
どうしても他のブタと同じには思えない生徒達。
食べる事で責任をとる、命を引き継ぐ。という意見も出て、クラスの意見が真っ二つに分かれてしまいます。
正解のない(分からない)ものを小6の子供達が、次々と意見をぶつけあうシーンはとても引き込まれました。
どちらもPちゃんのことを真剣に考えてこそです。
時に話がそれていくのを星先生は本題に戻していきます。
人間は食べないと生きていけない。
そんな「あたりまえ」を「ありがとう」と思いましょう。
そんなメッセージが伝わってきました。
それともう1つ、社内の会議のことを思いました。
「自分が会社と思いなさい」 と社長はよく言います。
生徒が社員、先生が社長や上司と見れば、この物語の話し合い(会議)は社長が目指している姿ではないかと思いました。
自由に意見をぶつけ、1人として他人事ではない。
そして出た結論に先生(社長や上司)が責任を負う。
お客さんの要望にはできるだけ応えたいというのが社員の本音であり理想。
しかし現実的にできること、できないこと、1回はできても継続できること、できないこと。色々な角度から意見を出し合います。
そして出た結論を実行する。
子供にも見せて考えてほしいし、大人が見ても楽しめる映画でした。