工場見学 〜菱琵テクノ�衢諭�
■2010年2月19日
昨日、滋賀県虎姫町にある「菱琵テクノ株式会社様」の工場見学に行ってまいりました。
到着後、会議室へ案内されると 「歓迎 イズミ株式会社 様」の立て看板に 社員の方々からの歓迎のご挨拶もいただき、まるで旅館に来たかのような温かいお出迎えをしていただいたのでした。
中村社長様はじめ、次々とスライドショーでの会社説明を受けている様子です。
トヨタ生産方式をベースにしたＤＤＫ活動（Daredemo、Dekiru、 ka、活動）をしており「ＤＤＫ活動」は登録商標されているそうです。
ＴＰＭ（トータル プロダクト メンテナンス）という不良ゼロ、故障ゼロ、クレームゼロの思考でＤＤＫ活動という独自の活動へ進化していったものと理解しました。
・ 効率化、多能工とチャレンジしてきたものの成果があがらず苦しんだ時期もあったそうですが、「助け合い」「誰でもできる」「システム化」することで今のＤＤＫ活動へつながっていった
・ モノには「位置」と「姿」があり、それは「美しく」、そして「セット」で置かなければならない
・ 歩く、運ぶ、迷う、溜めるといったお客様からお金をもらえない行動を「無駄」と定義し、無駄を省いて 仕事と仕事でつないでいく、水が流れるように
・ 仕事の速さを「タクトタイム」という概念で整理し、作り過ぎないことから在庫をおさえるといった工夫
などなどメモの手が止まらなくなりました。
安全のための帽子やイヤホンをお借りして、いよいよ工場見学へ。
まずは商品紹介から。
パイプ押し出し製品やパイプ加工品、建材加工品など多種多様な商品を扱っておられました。
一歩、外へ出ると圧倒されるほどの掲示板、掲示資料の数々。
ＴＰＭ活動板です。
改善記録です。 効率化や生産安定化といった目標を掲げ、分科会を積極的に開いているそうです。
改善前の状態も掲示板に残すことで、改善効果を再認識し、当時の反省などを思い出すといった効果もあるのかなと思いました。
物が整理されている様子です。
現場管理標準一覧表です。遂行件数や管理レベルを5段階評価していらっしゃいます。
安全パトロール活動板です。
倉庫内にもプロジェクターが用意され、ここでも活動内容の説明を受けました。
ロット生産から邸別生産まで移行するにあたっての苦労話や、台車の動きを駅のイメージに落とし込んで、駅から駅へ仕事をつなぐ話などを伺いました。
チーム方針です。
工程別のスキル表です。
社員教育やスキルアップに活用されており、各工程が出来る、出来ないから、任せられる、教えられるといったレベル別に色分けがされており、各社員が身につけたスキル、これから身につけるスキルも一目瞭然です。
工具を収納する箱には、工具をかたどる工夫がしてあり、どこに収納するか分かりやすくなっています。
電動リフターの作業手順が電動リフターに直接貼ってありました。
消火器の位置も どの方向から見ても分かるように、高い位置に「消火器」の文字がありました。
ゴミの分別も写真付きで分かりやすいですね。
ドアが開く範囲にも黄色い印があり、人が歩く所には緑の線が引いてありました。
細かい部品も位置決めを徹底し、色分けして管理されてました。
注意喚起、位置決め、台車や人の通り道、用途分けなどとにかく色を効果的に使っていらっしゃいます。
この部分にはこの色を使うということも管理されているとのことでした。
事務所の書類棚もビシッと整理されています。
第２．４水曜日はノー残業ＤＡＹ の看板。
この看板に釘づけになる社員続出。
今では、毎週水曜日に変わっているとのこと。
残業している人がいないか見回るパトロール隊までいる徹底ぶりだそうです。
こちらは、５Ｓに「習慣」の文字を加えた６Ｓの文字。
こういう言葉、大好きです。
６Ｓの工場に入ってみると、相当数の部品がきちっと整理されておりました。
こちらは入社2年目の方が改善されたそうです。
チャンスを与える会社、結果を出す社員。素晴らしいですね。
こちらは廃棄物処理の現場。
廃棄物処理もシステム化されており、発注点方式が取り入れられていました。
ここにも見える化が。
ＤＤＫ活動を継続するための工夫としてトップ、課内、コンサルタントといった様々な角度からの評価をし、効果を金額換算して公表しているとのことでした。
更に、○○活動といったちょっとした遊び心を持ったイベントにすることも重要ではないかとのことでした。
４Ｓをやることでムリ・ムダ・ムラが見えやるべきことが顕在化してくる。
最終的には ４Ｓが全ての基本 とのことでした。
最後に、
あるべき姿・ありたい姿を描き、そこから課題発見・改善テーマに落とし込んでいく手法がシステム化されている点、助け合いやコミュニケーションをシステム化している点など見習うべき事が多々ありました。
「やった方がいいこと」を「やるべきこと」として捉え実行するという推進委員会の本気度も会話の端々から感じることができました。
イズミの進むべき道がはっきり見えたような気がします。
今後も勉強させていただきたいと強く思いました。
この度は突然のご連絡にも関わらず、温かく工場見学に受け入れていただきまして誠にありがとうございました。