MAKERS(クリス・アンダーソン著)
■2013年2月7日
クリス・アンダーソンでこのタイトル。
手すりメーカーである以上、これは読むしかないと手に取りました。
3Dキャドで図面を書いて、3Dプリンタで印刷すれば何でもできてしまう。
メーカーに注文しないで、金型なしでモノ作りができる時代がすぐそばに。
アイデアから商品に至るまで全てを個人でやってしまう、その間の垣根がますますなくなっていく現実と未来を描いています。
多様性のフリー:ひとつひとつ違うものを作っても、全部同じものを作るコストは変わらない
複雑さのフリー:手間のかかるものを作っても、単純なものを作ってもコストは変わらない
前作FREEと何かつながるフレーズにワクワクしながら読み進めました。
金型作って大量生産方式では、長く売れ続けるものはいいけど、そうでないものは大きなリスクとなる。
やってみなければ分からないのは当たり前だが、現実的にはそこで躊躇してしまう。
そんな中、トライ&エラーをしやすくする救世主が3Dプリンターです。
今は樹脂などを加工するのが一般的で、なかなか金属加工をするとなるとそれなりの投資が必要ですが、世の中の流れにきちんと対応していかないと、企業は後退していきます。
特注品に力を入れて、自前でできるようになれば大企業とのコスト競争にさらされず、共存できる。
社内で取り組んでいる色々なプロジェクトが、点ではあるけどつながりがあるように感じました。
商品のアイデアや設計をインターネット上に公開すると、共感する人々のコミュニティができ、その協力の下、設計が短時間で完成したり、改善できたりする。
中国人のパクリ問題すらも、中国語のマニュアルができたとプラスに捉え、更に仲間として取り込んでしまうエピソードも面白いと思いました。
文中に出てくる、「いちばん優秀な奴らはたいていよそにいる」、、、外から学ばなければ独りよがりのものになってしまう、そう指摘されたような気がしました。