マリアビートル(伊坂幸太郎著)
■2011年6月2日
今回も完全に してやられました。
10人を超す個性的な登場人物がそれぞれのミッションを進めていく中で、「え、この人があれなの?」とか「こことここがそうつながったかー」という伊坂作品お得意のパターン。
チョイ役っぽい登場人物や、各登場人物が話す何気ない言葉が これでもかーと見事に絡み合う、全く無駄のないストーリー。
何でも機関車トーマスの登場キャラに例えて話をする「檸檬」、ありえんでしょーというくらいの運の悪さを持つ「七尾」のキャラ、それと父 木村がとても気に入りました。
悪意に満ちた中学生 王子。こんな中学生がいたら ころっとやられてしまいそうです。
あーこの面白さをどう伝えたらいいのか、最近の伊坂作品は少し作風が変わってきていると感じていたのですが、伊坂ファンになった頃の気持ちを呼び起こしてくれる傑作でした。
新幹線の中という限定的なシチュエーションで これだけの物語を考えてしまう著者は 伊坂幸太郎さんは やっぱり すっご〜い!