イズミ株式会社

2009/3/4 水曜日

忘却の力(外山滋比古著)

Filed under: — webizumi @ 10:38:36

■2009年3月4日

 

 一時期、「記憶術」に関する本が流行りましたが、
その反対語とも言える「忘却の力」って何だろう?と思って手にとりました。

 

 近代社会は知識信仰が根強く、知識は広ければ広いほど、
多ければ多いほどいいものとされています。

 

 その状態を著者は「知識メタボリック症候群」と名づけました。

 

 世にいう「メタボリック症候群」は 運動 によって解消されますが、
「知識メタボリック症候群」は 忘却 によって解消されるといったことが書いてありました。

 

 コンピューターは 記憶 が得意で、壊れるまで 忘却 しませんが、人間は 忘却 ができる。

 

 また 忘却 は、記憶以上に大切なものとさえ書いてあります。

 

 ”忘れること”を前向きに捉えた面白い視点の本でした。

 

 知識は食事のようなもの。食べ過ぎてもいけない。
 忘却は排泄のようなもの。ため込み過ぎてもいけない。

 

 しかし、その”忘却”がとても難しい。。。よく寝るってことでしょうか?

 

 1つ残念だったのが、タイトルと関係なさそうなエッセイがほとんどだったため、
途中ほとんど理解できなかったことです。

 

 頭のいい人が考えていることはよくわからないな〜と思いながら読みすすめ、
最後の1章でようやくピンときました。

 

 

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