ちっちゃいけど、世界一誇りにしたい会社(坂本光司著)
■2010年12月3日
中小企業探しの名人 坂本光司さんの本はついつい手にとってしまいます。
「奉仕が先、利益はあと」「会社は、人の幸せに貢献するためにある」といった考え方を愚直に実行することで信頼を得、その結果として事業継続している会社の紹介本です。
ガラス張り、社員を大事に、利益度外視での製作者魂などなど。
中でも会社の資源以外のもう1つの資源 = お客様 という視点は特に響きました。
(資源という言葉には違和感がありますが)
既存のお客様からの直接の紹介や、お客様のホームページやブログ経由でイズミを知っていただくというケースが多くあります。
お客様の宣伝なくして 今のイズミはないと思います。
そういうお客様に支えられている と改めて実感いたしました。
この本には紹介されていませんが、最近特に気になっている会社があります。
「アイエスエフネット」さんです。
障害者・シニア・フリーター・引きこもりの方々に対して、安心して働ける環境を創造・提供している会社です。
しかも最低2・3年は経験がないと難しいといわれるIT業界です。
著者の次回作には特集されるのではないかと期待しています。
規模と関係なく 志を持って仕事をしている会社を知ると、「ちょっとうちじゃー・・・」とは言えなくなり、身が引き締まります。
以下 各章の紹介文です。
第一章 小ざき(東京・吉祥寺)
なぜ、40年以上、早朝から行列がとぎれないのか?
第二章 ハッピーおがわ(広島・呉)
自ら末期がんになっても、本当に困っている人に「なくてはならないもの」を届けたい
第三章 丸吉日新堂印刷(北海道・札幌)
障がいのある人が目を輝かせて納品にくる「点字付きペットボトル再生印刷」で、1枚につき1円を日本盲導犬協会などに寄付する仕組みを開発
第四章 板室温泉大黒屋(栃木・那須温泉)
リピーター率73%!450年以上続く旅館に現代アートを取り入れ、“人生の最期に「もう一度行きたい」と思われる宿”に
第五章 あらき(熊本・城南)
店を売る覚悟をした数年前から、世界が認めた「ワインが語りかけてくる」酒屋へ!
第六章 高齢社(東京・秋葉原)
持病のパーキンソン病に負けずに、「高齢者に働く場と生きがい」を届けたい
第七章 辻谷工業(埼玉・志木)
商店街の小さな町工場で生まれる「世界一の魔法の砲丸」と職人魂
第八章 キシ・エンジニアリング(島根・出雲)
「脳障がいの愛娘を救いたい」の一心で、世界から評価される福祉機器をつくる