イズミ株式会社

2010/12/17 金曜日

最後のパレード(中村克著)

Filed under: — webizumi @ 9:21:43

■2010年12月17日

 

 ディズニーランドでお仕事をされていた方が綴るエピソード集です。

 

 盗作騒動もあった本ですが、読んでみて素直に「いい話だな〜」という感想です。

 

 キャスト(スタッフ)とゲスト(お客様)の心温まるエピソード、ゲストからの感謝の手紙などが紹介されています。

 

 亡くなった子供の親、余命わずかの子供を連れた親などのエピソードには子を持つ親としてとても胸が苦しくなりました。

 

 子供からお年寄りまで惹きつけてやまないディズニーリゾート。

 

 ディズニーリゾートは本当に笑顔に溢れています。 ゲストもキャストも。

 

 非日常を味わい、みんな子供に帰ることができる場所です。

 

 もう2年以上行ってませんが、また行きたいという気持ちはいつもあります。

 

 先日、私にも奇跡がおきました。

 

 ディズニーランドから小包が届きました。

 

 あれ?なんだろう?と思って開けてみると、季節限定のスーベニアカップや子供服、お菓子等の詰め合わせでした。

 

 会うたびに「最近ディズニーランド行けてないんだよ〜」と話していた後輩がプレゼントしてくれたのです。

 

 彼女とはディズニーつながりで仲良くなった後輩でした。

 

 私にとってのディズニーは友達作りにも欠かせない存在です。

 

 

2010/12/7 火曜日

星野リゾートの教科書(中沢康彦著)

Filed under: — webizumi @ 14:37:37

■2010年12月7日

 

 テレビや雑誌などでよく話題になっている星野リゾートの星野佳路社長のインタビュー本です。

 

 決断した後に大事なことは、「ぶれずにやりきれるかどうか」で、経営・行動のぶれを少なくするために、自分の判断基準を持つ ことが重要。

 

 そのために 本を教科書 として活用しているとのことです。
 

 ・1行ずつ理解し、分からない部分を残さず繰り返し考える。
 ・理論をつまみ食いしないで、100%教科書通りにやってみる。
 ・本から学んで自分の都合のよい箇所や、すぐにできそうな部分だけを抜き出して取り入れようとしてもうまくいかない。書いてある通りに実行することが大事。
 ・私が経営者として実践してきたことはすべて教科書で学んだ理論に基づいている。

 

 という言葉に、本を「参考に」ではなく、「教科書として」という星野氏のこだわりが見て取れます。

 

 ○○ という状況では ○○という本を教科書にしたという形式で約30冊が紹介されていますので、自分の強化したいポイントに役立つ教科書を効率よくチョイスできます。

 

 星野氏の祖父が内村鑑三氏から贈られた「成功の秘訣」という文書をバイブルにしているというエピソードもあり、その文書も一読の価値ありです。
 

 

2010/12/3 金曜日

ちっちゃいけど、世界一誇りにしたい会社(坂本光司著)

Filed under: — webizumi @ 16:01:49

■2010年12月3日

 

 中小企業探しの名人 坂本光司さんの本はついつい手にとってしまいます。

 

 「奉仕が先、利益はあと」「会社は、人の幸せに貢献するためにある」といった考え方を愚直に実行することで信頼を得、その結果として事業継続している会社の紹介本です。

 

 ガラス張り、社員を大事に、利益度外視での製作者魂などなど。

 

 中でも会社の資源以外のもう1つの資源 = お客様 という視点は特に響きました。
 (資源という言葉には違和感がありますが)

 

 既存のお客様からの直接の紹介や、お客様のホームページやブログ経由でイズミを知っていただくというケースが多くあります。

 

 お客様の宣伝なくして 今のイズミはないと思います。

 

 そういうお客様に支えられている と改めて実感いたしました。

 

 この本には紹介されていませんが、最近特に気になっている会社があります。

 

 「アイエスエフネット」さんです。

 

 障害者・シニア・フリーター・引きこもりの方々に対して、安心して働ける環境を創造・提供している会社です。

 

 しかも最低2・3年は経験がないと難しいといわれるIT業界です。

 

 著者の次回作には特集されるのではないかと期待しています。

 

 規模と関係なく 志を持って仕事をしている会社を知ると、「ちょっとうちじゃー・・・」とは言えなくなり、身が引き締まります。

 

 
以下 各章の紹介文です。

 

 第一章 小ざき(東京・吉祥寺)
 なぜ、40年以上、早朝から行列がとぎれないのか?

 

 第二章 ハッピーおがわ(広島・呉)
 自ら末期がんになっても、本当に困っている人に「なくてはならないもの」を届けたい

 

 第三章 丸吉日新堂印刷(北海道・札幌)
 障がいのある人が目を輝かせて納品にくる「点字付きペットボトル再生印刷」で、1枚につき1円を日本盲導犬協会などに寄付する仕組みを開発

 

 第四章 板室温泉大黒屋(栃木・那須温泉)
 リピーター率73%!450年以上続く旅館に現代アートを取り入れ、“人生の最期に「もう一度行きたい」と思われる宿”に

 

 第五章 あらき(熊本・城南)
 店を売る覚悟をした数年前から、世界が認めた「ワインが語りかけてくる」酒屋へ!

 

 第六章 高齢社(東京・秋葉原)
 持病のパーキンソン病に負けずに、「高齢者に働く場と生きがい」を届けたい

 

 第七章 辻谷工業(埼玉・志木)
 商店街の小さな町工場で生まれる「世界一の魔法の砲丸」と職人魂

 

 第八章 キシ・エンジニアリング(島根・出雲)
 「脳障がいの愛娘を救いたい」の一心で、世界から評価される福祉機器をつくる

 

 

 

2010/11/27 土曜日

告白(湊かなえ著)

Filed under: — webizumi @ 10:34:42

■2010年11月27日

 

 松たか子さん主演で今年話題になった原作を読みました。

 

 先生や犯人、クラスメイトなど5名の視点から語られる真相。

 

 1つの出来事をそれぞれの全く異なる視点で語られるが故に、読者もその真実に振り回される。

 

 次々に明らかになる真実。

 

 どの人物にも感情移入できる部分とできない部分があり、その微妙な感情・解釈のズレが迎えた結末は。

 

 ストーリーに無駄がなく、次が次が と読みたくなる文章で、その世界に引き込まれ 一気に読んでしまいました。

 

 周りで読んだ人はみんな面白いとの評価。

 

 私もその一人になりました。

 

 

2010/11/16 火曜日

すごい弁当力!(佐藤剛史著)

Filed under: — webizumi @ 13:32:14

■2010年11月16日

 

 「弁当」と聞いて何をイメージしますか?

 

 節約という意味が大きいとは思いますが、会社にはいつも弁当を持ってきています。

 

 妻の味です。

 

 実家にいる頃は、母の味でした。

 

 当時母は 家族の中で一番最後に寝て、一番最初に起きて朝食や弁当を作っていました。

 

 この本にはこう書かれています。

 

 「 料理にはその料理を作るのに費やしたその人の時間、命が入っている 」

 

 この言葉を読んで 今食べている弁当、昔作ってもらった弁当を思うと感謝せずにはいられません。

 

 自分の子供には 母の味だけでなく、時々 父の味も入れてもらえるように、いや入れてもらいたいと思います。

 

 料理や弁当だけでなく、どんなものも それを作るのに費やしたその人の時間、命が入っていると思えば とても大事なものに思えてきます。

 

 この本の中では「弁当の日」という 親は決して手伝わず、子供だけで作るというルールで行われるイベントを作り、教育につながっているという話が書いてあります。

 

 その「弁当の日」を経験して 竹下先生から子供達へ言った言葉として書かれている文がとてもいいのでそのまま紹介します。

 

   ——————–

 

 食事を作ることの大変さが分かり、家族を有り難く思った人は優しい人です。

 

 手順良くできた人は、給料を貰える仕事についたときにも、仕事の段取りのいい人です。

 

 食材が揃わなかったり、調理を失敗したりしたときに献立の変更ができた人は、工夫できる人です。

 

 友だちや家族の調理のようすを見て、技を一つでも盗めた人は、自ら学ぶ人です。

 

 こまやかな味の違いに調味料や隠し味を見抜いた人は、自分の感性を磨ける人です。

 

 旬の野菜や魚の、色彩・香り・触感・味わいを楽しめた人は、心豊かな人です。

 

 一粒の米・一個の白菜・一本の大根の中にも「命」を感じた人は、思いやりのある人です。

 

 スーパーの棚に並んだ食材の値段や賞味期限や原材料や産地を確認できた人は、賢い人です。

 

 食材が弁当箱に納まるまでの道のりに、たくさんの働く人を思い描けた人は、想像力のある人です。

 

 自分の弁当を「おいしい」と感じ「うれしい」と思った人は、幸せな人生が送れる人です。

 

 シャケの切り身に、生きていた姿を想像して「ごめん」が言えた人は、情け深い人です。

 

 登下校の道すがら、稲や野菜が育っていくのを嬉しく感じた人は、慈しむ心のある人です。

 

 「あるもので作る」「できたものを食べる」ことができた人は、たくましい人です。

 

 「弁当の日」で仲間がふえた人、友だちを見直した人は、人と共に生きていける人です。

 

 調理をしながら、トレイやパックのゴミの多さに驚いた人は、社会を良くしていける人です。

 

 中国野菜の値段の安さを不思議に思った人は、世界を良くしていける人です。

 

 自分が作った料理を喜んで食べる家族を見るのが好きな人は、人に好かれる人です。

 

 家族が手伝ってくれそうになるのを断れた人は、独り立ちしていく力のある人です。

 

 「いただきます」「ごちそうさま」が言えた人は、感謝の気持ちを忘れない人です。

 

 家族が揃って食事をすることを楽しいと感じた人は、家族の愛に包まれた人です。

 

   ——————–

 

 こういう教育、言葉は色々な人に響くのではないでしょうか。

 

 大事なことがたくさん書いてあって、何か一つでも見つけられたら きっと子供達の自己肯定感を高めると思います。

 

 この言葉は 人生、仕事においても充分 価値ある言葉だと思いました。

 

 すごい弁当力! ですね。

 

 

 

2010/10/27 水曜日

FREE(クリス・アンダーソン著)

Filed under: — webizumi @ 16:58:45

■2010年10月27日

 

 期間限定のマックコーヒー、無料ソフト、検索エンジン、フリーペーパー、ゲーム、スカイプ・・・テレビやラジオも情報提供料としてはタダ。

 

 無料化の流れは止まりません。

 

 自動車本体、飛行機運賃さえもフリーへの挑戦が続けられていると聞きます。

 

 月額使用料で回収、プレミアム版は有料、将来回収の見込みがあるということで結局誰かがどこかで立て替えているというのが一般的なフリーのビジネスモデルですが、本著では「人が欲する物をタダであげて、どうしても必要な人には有料で」というのがビジネスモデルで成功する秘訣だとあります。

 

 ジレットは 使い捨てカミソリを配り、替え刃ビジネスを生んだ・・・

 

 イズミは 手すりを配り、取り替えビジネスを生んだ・・・なんてことになったら と つい夢を見てしまいます。

 

 デジタルはどんどん無料に近づきますが、手すりは材料やら加工やら物理的に費用がかかります。

 

 こんな発想ではダメなのでしょう。

 

 本著では「無料をうまく使うこと」を勧めていますが、それと同時に有料には有料の価値を生みだし続けることが肝であるとも思います。

 

 さて、政治の世界では ゼロ金利政策という 最後の手段を使ってしまっているようで、その後どうしたらいいのかということが色々な経済学者が議論していますが、これといった落とし所がないようで苦しんでいるようです。

 

 将来は、環境税や贅沢税と称して車乗るのに税金がかかるとか、煙草を吸うのが免許制になるとかそんな議論もされているようです。

 

   たくさん支払う
 → 安くなる
 → タダになる
 → 少しいただく
 → たくさんいただく てなことにならなきゃいいですが。

 

 考えるのは「タダ」、結局自分にできることは これだけです。
 

 

2010/9/18 土曜日

NASAより宇宙に近い町工場(植松努著)

Filed under: — webizumi @ 8:32:58

■2010年9月18日

 

 「NASA」と「町工場」という 結びつかなそうな単語。

 

 しかし、この本を読めば そんな?もどんどん理解できてしまいます。

 

 目的は「どうせ無理」という言葉をこの世からなくすこと。

 

 多くの人が「どうせ無理だ」とあきらめてしまう夢を「そんなことないよ!」「だったら、こうしてみたら!」と言って実現できればあきらめない人が一人でも増えるのでは? という考えのもと、全額自腹でロケットの開発をしている著者。

 

 ● お金 < 経験・知恵・人脈

 

 ● 安い、早いだけを求める社会は労働力の安い国に負けるのは当然

 

 ●興味を持たない人、自分で考えない人、やる前にあきらめる人が多くなると そういう会社になっていく。

 

 ●最新の装備だけ見ると自分ではできないような気になるが、歴史の最初を知ると何でもできそうな気がする。自動車や飛行機だって最初は手作りだった。

 

 ●全体に壊れない製品作り

 

 ●値切る人、納期を待てない人には売らずに 稼働率を下げる

 

 ●なるべく売らない、作らない

 

 ●暇を作って学ぶ時間にする

 

 など著者ならではの発想でどんどん ロケット開発を現実のものにしていきます。

 

 更に、学校建設を始め、ものづくり人材育成のテーマパークにするという夢も動き出しているそうです。

 

 「ものづくり」のすばらしさを とても分かりやすく伝えてくれる本でした。

 

 

 

2010/9/14 火曜日

一歩を超える勇気(栗城史多著)

Filed under: — webizumi @ 10:12:23

■2010年9月14日

 
 162センチ・62キロ、腕力・脚力・肺活量すべて平均以下という体で、六大陸の最高峰を単独登頂したり、3つの8000メートル峰の単独・無酸素登頂を成し遂げてきた著者。

 

 また 特別なコネもなく、企画作りから売り込み・資金集めも自らやっている著者。
 

 高校卒業後も夢や目標はなかったという どこにでもいそうな青年が、若くして亡くなった母への思いに奮起し、家業の眼鏡屋は副業で「町づくり」が本業と言っていた父の影響から夢を持つことの大切さを知る。
 

 何度も命を落としそうになりながら、周りの協力、自分の気力、そして時には強運で乗り越えてきた。
 

 「冒険の共有」という夢を持ち、不可能と言われているエベレストからのインターネット中継をやることで 人間の持つ「不可能という心の壁」を取っ払いたい。またそれによって誰かの一歩を踏み出す勇気になりたい。それこそが冒険家の役割でもあるという。
 

 生きることは「希望(夢)を持ち、行動すること」だ。
 

 登頂に至るまでの興奮と不安がありのままに書いてあり、また読者に向けた希望に満ちたメッセージも多く、勇気を与えてくれる1冊でした。

 

 

2010/9/6 月曜日

変な給食(幕内秀夫著)

Filed under: — webizumi @ 8:59:45

■2010年9月6日

 

 ラーメンとドーナツ、焼きそばとイチゴパン みなさんにとって「あり」ですか?「なし」ですか?

 

 これはどこかの給食で実際に出されているメニューです。

 

 時々なら「あり」と思ってしまう私は、この本で言う所のダメ親予備軍かもしれません。

 

 その他にも甘いものばかりのメニュー、炭水化物ばかりのメニューなど現在の給食事情に危機感を持っている著者がたくさんの変な給食を紹介しています。

 

 特別変な給食を集めて紹介しているのでしょうけど、本当に?マジで?と目を疑う程のメニューのオンパレードです。

 

 中でも、「アイス型パン」は笑えました。

 

 パンをアイスに見たてており、アイスのコーンの上にパンが乗っているものです。

 

 アイデアとしては面白いのですが、真面目にカロリーとか食育を考える方からすればそれはもう突っ込みたくなる代表メニューです。

 

 ・子供は食べる量を知っているから大人は考えなくていい
 ・子供のおかずは1ヶ月間同じでも構わない
 ・地産地消を言う前にとにかくお米を食べよう
 ・税金で大量の小麦を購入させるというアメリカの農業戦略にのっかっている日本のどこが食育か
 ・食パンは砂糖と添加物のかたまり   などなど

 

 中にはそうなの?と思うこともありつつ、知らなかったこともたくさんあり 考えさせられました。

 

 私の場合、お米率が7割〜8割を占めているのでこの本の言っていることが正しいのなら合格のようですが、子は親を見て育つといいますから、意識してお米を食べさせなければいけないと思いました。

 

 そういえば父親はお米率9割を超えていたな〜。

 

 

 

2010/8/20 金曜日

予想通りに不合理(ダン・アリエリー著)

Filed under: — webizumi @ 13:23:05

■2010年8月20日

 

 必要でもないのについ何かにつられて買ってしまう、ダイエットしたいのにデザートを我慢できない などの経験は誰にでもあると思います。

 

 人は合理的に判断し、行動しているつもりが 「予想通りに不合理」な判断をしてしまっているということを多くの実験を通して紹介している本です。

 

 全13章で構成されているのですが、読み進めると、「あるある。」「あ〜こういう買い物してきた〜。」の連続でした。

 

 私の場合は、ほとんど心当たりがあり、完全に市場の戦略にやられていることがよく分かりました。

 

 しかし、それを知った今でも おそらくわずかしか克服できそうにありません。 悲しい。。。

 

 気持ちよく騙される消費者でありたい と少し開き直った部分もあります。 

 

 読み終わると、「なぜか不合理」ではなく 「予想通りに不合理」という言葉に説得力を感じました。

 

 逆に言えば「予想通りに不合理」な買い物をしていただく戦略本とも言えます。

 

 あまりテクニックに走るのは好きではありませんが、さすが多くの著名人がオススメする本だなと思いました。

 

 少し紹介するとこんな内容です。

 

 1章:相対性の真相
   なぜあらゆるものは—–そうであってはならないものまで—–相対的なのか        
 3章:ゼロコストのコスト
   なぜ何も払わないのに払いすぎになるのか
 6章:先延ばしの問題と自制
   なぜ自分のしたいことを自分にさせることができないのか
 8章:扉をあけておく
   なぜ選択の自由のせいで本来の目的からそれてしまうのか
 10章:価格の力
   なぜ一セントのアスピリンにできないことが五〇セントのアスピリンならできるのか
 

« 前のページ次のページ »